青空に舞う鯉のぼり:定山渓
雪解けも進み、北海道でも春の陽気となる日が増えてきました。 春らしいイベントとして今回ご紹介するのは、定山渓温泉「渓流鯉のぼり」です。 今年で35回目を迎える「渓流鯉のぼり」は、毎年4月から5月にかけて行われ、定山渓温泉の 空にたくさんの鯉のぼりが風に揺られて泳ぐ姿を見られる、この時期ならではのイベントです。 鯉のぼりの数は例年およそ400匹。大きさも色もさまざまですが、その理由は、家庭や職場など で不要になった鯉のぼりの提供を募集しているからなんです。 今年の鯉のぼりの募集はもう終了してしまいましたが、毎年3月には不要になった 鯉のぼりの募集を行うので、来年以降参加してみてはいかがでしょう。 自分たちの思い入れのある鯉のぼりたちが、一斉に定山渓温泉の空を舞う姿は、家庭や職場などで 飾っていた時とまた違った感動があるはず。 自分たちが提供した鯉のぼりを探す、というのも楽しみ方の1つになるかもしれませんね。 さて、日本では古くからこどもの日には鯉のぼりを飾る、とされていますが、 なぜ鯉のぼりなんでしょうか。 日本で鯉のぼりが普及したのは江戸時代。 端午の節句に「のぼり」を飾る風習から、鯉のぼりを飾るようになったといわれています。 自分の家に男の子が誕生したと天の神に告げ「この子を守ってください」という願いを込めて 空に掲げるのです。昔は男の子のための風習でしたが、今では女の子のいる家庭でも 鯉のぼりを泳がせることも多くあるそうです。 鯉のぼりが空を舞う5月上旬にかけては、北海道ではちょうど桜の季節にあたります。 定山渓で舞う鯉たちと、桜とのコントラストは、桜の季節が遅めに来る北海道でしか 味わえないものかもしれませんね。 天気が良く晴れていれば、桜のピンク色と、澄んだ青空、そして色とりどりの鯉のぼり… と、鮮やかな景色を見ることができるかもしれません。