北海道ならでは?春紅葉:札幌
春紅葉という言葉を知っていますか? 紅葉といえば秋のイメージの方がほとんどだと思いますが、実は春紅葉は、 北海道含め北日本を中心に、しばしば聞かれる言葉でもあります。 その名の通り、春の時期に、秋の紅葉のような色に染まった木々が見られること。 秋の紅葉の仕組みは、簡単に説明すると秋になり気温が下がることによって 光合成があまりできずに、葉っぱに栄養がいかなくなることで、クロロフィルという 葉の緑色の色素が分解され、黄色や赤の色素が出てくることによって葉が赤や黄色になるのです。 では、春紅葉の仕組みとは?これは、春の短い新緑の季節にだけ起きる現象で、 光合成が本格的に働くようになるまでは葉緑素が十分ではないために、緑色がまだ薄く、 木が持つ本来の色素、つまり赤や黄色が見えてしまうこと。 特に北海道など春の訪れが遅い北の方の地域で見られることが多い、と言われています。 春紅葉は主にカエデ類の木々が紅葉しやすいと言われ、 まるで秋と錯覚してしまうような景色を作り出してくれることも。 1枚目の写真は5月の藻岩山ですが、よく目を凝らすと所々に黄色や赤っぽい葉っぱが…! 秋ほどの鮮やかな色とまではいきませんが、 春の時期に秋のような紅葉を楽しめる、貴重な瞬間になります。 春紅葉は、札幌市内でも山を見てみると染まっているのがわかったりと、 割合身近に見つけることができますが、道内では美瑛の春紅葉も有名です。 例年では5月中旬にかけて見られることが多く、美瑛の広大な敷地の木々が、 赤や茶色に染まって秋のような景色を作り出します。 なかなか外出しにくい時期になっていますが、家の中からでも近くの山を見ると、 春紅葉に染まる木を見つけることができるかもしれません。 撮影日:5月頃 撮影場所:藻岩山、市内