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満開の桜と箱館奉行所

2022.04.13 観光ブログ

2022.04.13 箱館01 2022.04.13 箱館02

4月に入り、北海道でも長かった冬が終わって、ようやく春の訪れを感じられる日が出てきました。
4月から5月にかけての北海道といえば、桜の季節。本州ではすでに開花・満開を終えている所も多くありますが、北海道に桜前線がやってくるのはもう少し先です。
例年道内で比較的早めに桜が咲き始めるのは、やはり気温が高めの道南の地域となります。

その中で今回ご紹介するのは、道南・函館の「箱館奉行所」です。
ここで、「箱」館と表記することに少し違和感を覚える方もいるはず…。
そもそもの始まりは1800年頃の「箱館奉行」でしたが、そこから1870年頃に「函館」と表記されるようになり、今では箱館と表記されることはほとんどなくなりました。
ですので、「箱館」という表記になっているのは、だいたい1870年より前のものであるという目安にもなります。

「箱館奉行所」は、過去二度にわたって設置され、一度目は江戸幕府の時に日本の北辺警備のために箱館山のふもと(現在の元町公園がある場所)に設置されたのが始まりです。
その約50年後にペリーが来航し、箱館が開港されましたが、ペリーが去ったのちに二度目の箱館奉行所を設置したのです。
その際の目的は、蝦夷地の統括をはじめ、開港に伴う外国との交渉や海岸防備などで、箱館は外国との窓口として重要な役割を担いました。
その後、1864年には箱館奉行所は五稜郭に移転しましたが、数年後に江戸幕府が崩壊、戊辰戦争最後の戦いとなる箱館戦争へと繋がってしまいます。
戦争終了後、1871年には旧箱館奉行所や建物の多くが解体されてしまい、箱館奉行所は完成からわずか7年ほどで、なくなってしまいました。
そこから140年の時を経て、2010年に五稜郭内に箱館奉行所が復元され、今では観光地の一つとして多くの観光客が訪れています。

その箱館奉行所がある五稜郭公園にはたくさんの桜が植えられており、その数およそ1600本。
種類はほとんどがソメイヨシノで、淡いピンク色が特徴の、日本では最もポピュラーな桜です。
道内では函館を含む道南の地域が開花のスタートとなることが多いですが、今年の函館も4月下旬には開花を迎える予想となっています。
五稜郭の中央にある箱館奉行所の周りには、ソメイヨシノだけでなくシダレザクラやエゾヤマザクラなど他の種類の桜を一緒に楽しむことができ、日本らしい木造建築との風情ある景色を味わうことができます。

五稜郭の桜を楽しむとともに、箱館奉行所などで歴史を深く知るのも良いかもしれませんね。
外出の際は感染対策を忘れず、マナーを守って楽しみましょう。

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