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春を告げる福寿草

2021.03.09 観光ブログ

20210308 福寿草

3月に入り、明るい時間帯もだんだん長くなってきました。
北海道はまだまだ寒い日が多く、雪の残る所もありますが、
その中でふと春を感じることもありますよね。
今日はそんな春の足音とともにやってくる、「福寿草」をご紹介します。

福寿草は、遠くから見るとタンポポかな・・・?と思うような
黄色く、かわいらしい見た目をしています。
「福寿草」となんとも縁起がいい名前ですが、別名で「元日草」とも呼ばれています。
これは旧暦の元日の頃に咲いていたことから、江戸時代から新年を祝う
めでたい花として親しまれてきたことに由来します。
花言葉は「幸福」「幸せを招く」「回想」「悲しき思い出」など。

縁起のいい花のはずが、「悲しき思い出」という言葉に引っかかった方も多いはず。
これは、福寿草の属名「Adonis(アドニス)」からきており、ギリシャ神話に由来しています。
愛と美の女神アフロディーテは、美少年であるアドニスを愛していました。
しかし、ある日の狩りでアドニスはイノシシに襲われてしまいます。
アドニスの流した血から咲いた花を、アフロディーテはアドニスと名付けたそうです。
これが日本でいう福寿草にあたり、花言葉である「悲しい思い出」の由来となっているんだとか。
日本だと幸せをイメージする花ですが、実はネガティブな意味もあったんですね。

そんな「福寿草」は、北海道では3〜5月に開花を迎えます。
雪解けの時期に顔を出すので、春を告げる使者としても親しまれていますよね。
今年の3月は気温が高めに経過するようですので、もうそろそろ
福寿草の姿を見かけることもできるかもしれません。

日本全国に広く分布している福寿草ですが、色んな種類があり、日本の中で
北海道のみに生息しているのは「キタミフクジュソウ」という種類です。
道北や道東を中心に福寿草よりもキタミフクジュソウの方が多く分布しているのだとか。
花は黄色く、見た目は福寿草と似ていますが、1つの茎に1つしか花をつけない
という特徴があるので、見分ける際の参考にしてみてください。

北海道でも山や公園などさまざまな場所で見ることができます。
運動不足になりがちなこの時期に散歩がてら、幸せを招く「福寿草」探しにいってみてはいかが。

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